大堀相馬焼 陶吉郎窯

陶芸家

近藤 学
こんどう まなぶ

大堀相馬焼 陶吉郎窯当主。高校、大学と野球に打込み23歳で家業の窯を継いだ後も、母校 双葉高校野球部の監督を3年間務めた。中途半端が嫌いで、平成12年に監督を引退した後は、仕事以外のことには手を出さないと決めている。

#002
近藤 学
商品を見る

最後はやっぱり「星」よ

星っていうんだけどね、目のこと

星で生きてるように見えるかどうかが決まる

だから必ず最後に白い星を入れる

これを入れて完成。星を入れると生き生きしてくる

野球選手になろうと思ってた

高校、大学と野球やって

大学卒業する頃には、いろんな実業団からお誘い頂いたんだけど

サラリーマンになりたくなかったのな

なんでだろうな?

人からあれやれ、これやれって言われるのが嫌いなのかな

それで全部断って、うちに帰ってきて窯を継いだ

極限ってのは

こういうことだよね

俺が野球やってた頃の部活は精神論

夏休み、あの熱い炎天下で

影もないようなグラウンドで

水飲んじゃダメって


1年生の時ね、グラウンドからちょっと外れた

川とか雨の後の水たまりの水、飲んでたの

極限ってのはこういうことだよね

今では考えられない

7:00
起床
7:30
朝食
9:00
工房に入る
※象嵌(ぞうがん)の工程は寝ている時以外ずっと焼きものを見る
12:00
昼食・休憩
13:00
再び工房に入る
※象嵌の工程は本当に大変
19:00
帰宅
19:30
夕食・晩酌
21:00
就寝
ある一日のスケジュール
One day's schedule

証言シリーズっていうの

証言シリーズっていうの

平成元年の話かな

福島民友新聞の浪江支局から連絡がきたの、

キリンビールのコマーシャルで人探してるってことで


まさかこんな話になると思わないで、いいよって言ったら

それじゃあ撮影しましょう、ってなって

スタジオに行ったらカメラマンさんが待ってて、

「止まって、グラス上げて、グラス下げて」って撮影がはじまった 


そのうち

「俺はこれしか飲まないっていう雰囲気出してください」って

難しい注文だったね

寝てる時以外は土見てる

寝てる時以外は土見てる

象嵌(ぞうがん)ってのは、器が乾ききらないうちに

掘ってそこに粘土を埋めて模様をつくる

まあ技法だね


象嵌やってるときは手入れが大変

掘って埋めるだけで2〜3週間かかる

その間、乾ききらないように

手入れしなきゃならないから

ずっと見てないとダメなのよ


寝てる以外はずっと土の状態見てる

これやってるとね、他のことできないよ

生き物が好きでね

生き物が好きでね

自然の中で育ったからね

みんな鳥かごで野鳥なんかを飼ってた、ペットだよね

今はそんなことやっちゃだめだけどね(笑)


おれがやってるのは具象だから

本物を見るっていうのは心がけてる

北海道にしかいないフクロウがいるって知って

どうしても見たくなって見に行った


絵の勉強はしたことないけど、ずっと見てるから

目をつぶってても描ける

大堀相馬焼の存続ね

大堀相馬焼の存続ね

どうしてもやりたいことがあるんだよ

大堀相馬焼を存続させたい


俺が一人でやっててもだめで

やっぱり若い人に来てもらいたい


俺が浪江に帰って、そこに若い人が来て、所帯持って、

一軒でも二軒でも窯元ができて

そうすれば50年、100年後に

また産地を形成できるかもしれない

可能性の話だ
存続するにはそれしかないと思ってる

室内犬
俺は大嫌いだったの

俺、物心ついてから犬が近くにいない時がなかったんだけども

4年くらい前に犬を亡くして、それから2年犬がいない暮らしだったの

グレートデンって知ってる?ああいう大きな犬をずっと飼ってて

室内犬なんてなんだ?って思ってた

けど、自分の体力も考えて、始めて小さな室内犬飼ったの

そしたら、これはこれでかわいいんだよな

室内犬

俺は大嫌いだったの

陶壁はね
誰でもできる仕事ではないね

首都圏だと大きな会社や公共施設には相当数、陶壁が入ってるんですよ

でも、田舎はないの。だから自分で仕事つくらないといけない


これは下書きね

いろんなスケッチやイメージ描きながら、どうやって陶壁を割りつけるか考える

焼きものって100%が製品になるわけではないんですよ

焼くと割れたり、縮んだりがあるからね、だから大変よ

陶壁はね

誰でもできる仕事ではないね

キャリアは44年

23歳から始めたのよ

それまではこの仕事やりたくなくて

生まれた時から焼きものの世界でしょう?

俺が生まれ育った頃は、とても焼きものに面白味なんか感じられなかった

窯を継ぐ気もなかったから

大学で家を出た時には、親は帰ってこないだろうって諦めてたみたい

でも最終的には帰ってきて今があるんだよなあ

窯始めて最初は大変だったよ

開拓しないといけない時だったからね

でも誰かに支配されてるよりは、やりがいがあってよかったよ

いろんなこと勉強してね

言われたものそのままつくるのとは、違うことやってきたんだよね

川遊びの思い出

昔は渓流でよく釣りやってた

川専用のはえ縄があって、俺らは「浸し針」って言ってたけど、大きな石のあるところに仕掛ける

夕方に行ってね。要するに夜活発になる魚を狙うんだよ

で、朝早くそれを揚げにいく

そうすると、うなぎとかが獲れるんだよ

それを蒲焼きにして食べる

どこどこの店のうなぎがおいしいとかって言うけど、自分で獲って自分で食べるんだから、これ以上のことはないよね

今のキャッチアンドリリースっていうやつ?

面白いのかね?

要するに釣りがスポーツなんだよな

俺らは食うために釣ってたからね。自然と一緒に戯れて

それでも、そういうのが息抜きっていえば息抜きだったね

鮭つくってる

浪江町に漁港があって

そこの堤防の壁に焼きものでなにかできないかって話がきたんだけども

いろいろ相談して鮭にしようってなったの

立体で30体くらい?もう鮭はできてて、あとは取り付けるだけなんだけど

どう配置するか、これが難しい

焼きものといえば器って思うかもしれないけど、いろんなことできるんだよな

母校で3年間監督やったの

母校、双葉高校の野球部ね

俺は野球好きだからいいんだけども

家族はもう堪ったもんじゃないよね

だってね、授業が終わって、昼の3時から9時くらいまでずっと練習よ

じゃあ午前中は仕事できるかっていうとそうでもない

いろいろメニュー考えたり他の学校と練習試合の調整したり

みんなには「お前は焼きもの趣味でやってんだべ」って言われた(笑)

プロフィール

大堀相馬焼 陶吉郎窯 / 陶芸家

近藤 学(こんどうまなぶ)

陶吉郎窯当主。23歳で家業の窯元を継ぐ。

高校、大学と野球に打込み卒業後も母校、

双葉高校野球部の監督を3年間務めた。

中途半端が嫌いで、

平成12年に監督を引退した後は

仕事以外のことに手を出さないと決めている。

近藤 学さんの商品

通常価格
¥9,800(税込、送料込)
通常価格
(税込、送料込)
販売価格
¥9,800(税込、送料込)

ビアグラスセット

大堀相馬焼伝統の駒絵のビアグラスときめ細かでクリーミーな泡立ちの炭化焼き締めビアグラスのセットです。


◯サイズ

駒絵:Φ80×H120mm 炭化:Φ80×H130mm ※焼き上がりで、多少の差異が生じますことご了承ください。

◯お届けまでの目安

ご注文から3日~5日程度

ご注意点

  • 常時、在庫するよう努めますが欠品時はお届けまで1~2か月を要します。
  • 1点1点手作業で製造しているため、ネット上の商品画像と実際の商品はサイズ・形・色合いが多少異なる場合がございます。
カートに入れる
通常価格
¥23,000(税込、送料込)
通常価格
(税込、送料込)
販売価格
¥23,000(税込、送料込)

sakazuki iki(粋)

iki それはまるで、口づけのような盃


限界まで薄く挽いた極薄の口作りで、この口当たりによりお酒が滑らかに入り繊細な味を感じることができます。

平盃の形状により唇に接する面積が大きいため、お酒が舌に接する面積も大きく舌全体で味を感じられ、そのお酒本来の味を感じることができます。

また、酒盃の滑らかな質感により唇に余韻が残り酒盃と接することが楽しくなり、今までにない経験が待っています。

 

◯サイズ

日本酒専用の酒盃 サイズ:φ100×H30mm パッケージ:桐箱、仕覆(色や柄は指定できません)

◯お届けまでの目安

ご注文から5~10日程度

ご注意点

  • 常時、在庫するよう努めますが欠品時はお届けまで1~2か月を要します。
  • 1点1点手作業で製造しているため、ネット上の商品画像と実際の商品はサイズ・形・色合いが多少異なる場合がございます。
カートに入れる