笹の川酒造

蔵元十代目

山口 哲蔵
やまぐち てつぞう

1765年創業の「笹の川酒造」10代目蔵元。安積町(現郡山)で育ち、大学進学で上京。 卒業後、家業に入る。2015年、創業250周年を迎えると同時に「哲蔵」を襲名。福島で一番辛口の日本酒「いち」やウイスキーの製造など新製品開発にも取り組み、代々受け継ぐフロンティアスピリットを発揮している。趣味は読書。好きなジャンルはSF、ミステリー。

#058
山口 哲蔵
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10代目哲蔵を襲名

襲名したのは2015年で、ずーと哲蔵できてるんです

実際に戸籍も変えるんですよ。親が亡くなった時に簡裁に申請して、実際の襲名にもう一回申請するんです

うちは男の子が生まれると哲の字をつける、私は襲名する前は哲司。一応名刺には書いてある、知ってる人がいるんで

利き酒できるようになるには…

日本酒が分かるようになるっていうのはなかなか難しいですね

やっぱり香りとうま味のどっちかが突出しても駄目なんで、利き酒なんかではそのバランスをみるんです

それが分かるようになるには訓練しかない、だけど酔っぱらっちゃうと分かんなくなりますけどね(笑)

読書専用ルーム狙い

趣味はねえ、読書ですかね

「三体」って中国のSF小説、分厚いの5冊くらいの読んでるんですけど、お酒飲んで読めなくなちゃったりしてなかなか進まない、はははは

いつかね、読書用の部屋。趣味の部屋みたいなやつ、あれ、いいなと思って、構想してます

親父がつくった仕込蔵

親父は笹の川酒造を

安積町に持ってきた人なんです


昭和三十五年くらいかな、階層式の仕込蔵をつくってね

一番上の階に米を蒸して麹をつくるところがあって

下に仕込のタンクを置いて

上から順々に落としてつくっていうのを

東北で最初にやったのがうちの蔵なんです


当時は同業者の見学も多かったって聞いてます

じいさんと一緒で親父もまあ新しいもの好きですね

超急速冷凍でいつでも生酒

これはね、あのー、七百二十ミリの瓶だと

五十分くらいで凍りますね、急速冷凍機

もともと、うちで出してる生酒ってあるんですね

火入れしないと冷蔵庫に入れてもどうしても熟成してくんですよ

それを凍らしてしまえば熟成止まるんですよね


たまたま、急速冷凍機を見つけて

これいいやって、すぐ導入した

凍らせておくと夏でも生酒が飲めんですよ

夏でも搾りたてが飲める

04:50
起床
05:00
新聞(※お悔やみ情報確認)
ゴミ捨て、朝のお湯沸かし
07:00
朝食
07:15
出社
10:00
商工会議所(会議)
12:00
昼食(自宅で)
14:00
仕入れ先さんとの商談
17:00
終業
18:00
家について
19:00
夕食
※晩酌 日本酒、ビールなどその時々で
20:00
読書
22:00
就寝
ある一日のスケジュール
One day's schedule

ここに宝永七年って

書いてあります

ここに宝永七年って

書いてあります

もともとうちの四代目くらいまでは猪苗代湖南の

舟津って港町で酒造りやってたんですね

それが海運が廃れて、舟津が衰えてきたから

郡山の新興の賑やかな街に出て来たんですけど

それがね一七四二年の話です


その後、一七六五年に郡山で酒蔵を始めたんです

舟津時代の酒造りの免許の写しがこれです

宝永七年って書いてるじゃないですか?

一七一〇年ですね。

郡山での創業は明和二年、西暦一七六五年ですね

そこから数えて私で十代目

じいさんが

免許取りまくったんです

じいさんが

免許取りまくったんです

私の祖父がまあ、おもしろいじいさんで

大阪大学に入学したんですけど

途中で「全部わかった」って

卒業する前に出てきちゃったらしい、ははは


蒸溜の機械とかも自分でつくっちゃったりして

新しいものが好きでね、日本酒のほかにウイスキー、焼酎

いろんな酒の免許取りまくったんですね


お酒ってブームというか流行り廃りがあるんですけど、

うちはいろんな免許持ってるから

対応してこられたんです

アサヒだけは

飲んでもよかった

アサヒだけは

飲んでもよかった

うちのじいさんが酒の卸の会社を興してて

福島県南酒販って会社、今もあんですけど

そこでアサヒビールの特約をしてたんです

だからうちはアサヒだけは飲んでいいことになってる


小さい頃はアサヒの三ツ矢サイダーと

バヤリースしか飲んだことがなかったんです


ちなみに郡山に朝日町ってあるんですけど、

市長とアサヒの社長が話して朝日にしたんです

本当なんですよ、書いてある、資料に

福豆屋っていう弁当屋
あれ家内の実家です

郡山に福豆屋っていう弁当屋があるんです。「マツ子の知らない世界」で評論家が、

これが日本一うまいって言ってくれて、当たりに当たって、今でもすごいんですけど

うちの家内、そこの娘なんです。食の推進団体やってる時に、知り合ったんですけど、周りにくっつけられちゃって、はははは

福豆屋っていう弁当屋

あれ家内の実家です

安積がいいなと思って

4歳の時に工場ができて、この辺りに引っ越してきたんです

兄弟三人いましたんで、この川でも遊びました、手ぬぐいを川につけて

パシャッと上げるとメダカが入ってたり

その頃はまだ郡山市じゃなくて、安積郡。安積郡安積町っていってました

この辺りの古い地名「安積」がいいなと思って、ウイスキーに「あさか」ってつけたんです

安積がいいなと思って

オールブロンズの
ポットスチル

ウイスキーの蒸留器をポットスチルっていうんですけど、2016年に入れ替えたんです

いい金額するんですよ、しかもウイスキーって3年はお金にならないですから。資金をどうしようって話になったんですが、ま、なんとかして

これ全部、銅でできてて。手づくりなんですけど、できるまでに8ヶ月かかった。そのうち3ヶ月は銅の素材集めてたって。それだけ銅がいるんです

2機あって初めは初溜器で蒸留するっていう工程なんですけど、蒸留するとアルコール濃度が20%以上に上がる

その次に隣の再溜器で蒸留するんですけど、最初75%くらいのものが出る。最初と最後のは使わずに、良いところだけをとって樽に入れて、63.5%に調整する。

ここの蔵だとそれが一番いいんです

そこから最低3年熟成させる、長いのは10年とか20年とか

うちはなんでか「天使の分け前」が多い

この樽で熟成させると、だいたい年間3%くらいはウイスキーがなくなるんです。それを「天使の分け前」っていうんですけど。10年経つと自然に半分くらいになる

同じように半分になった樽をブレンドして満タンにして、そっからもう一度長期熟成に入る

うちのはね、なんでか減りが早いんですよ。誰かが飲んでるってわけではないんですけど(笑)その分ね、熟成がすすんで、やっぱいい酒ができるんですよ

それぞれ樽一個一個で味が違うんですよね

全く同じ日につめた樽2本開けたんだけど、ぜんぜん違う。しかも隣に置いといたやつでも

どれが一番うまいか?いつのやつが出来がいいか?って聞かれるんですけどね、あのー、全部飲んでみないとわかんないんですね(笑)

ウイスキーの神を救った男

2006年にクラフトウイスキーの神様って呼ばれてる肥土伊知郎(あくといちろう)さんのウイスキー400樽預かったんです

肥土さんの東亜酒造が経営難で原酒の行き先がなくなったって聞いて「とんでもない」つってうちで預かったんです。そこから肥土さんが再起されたんですが、その時のカードシーリーズが香港で一億で落札されたんです

ちょこっとお助けできたのはよかったなって

ロック推奨、燗ツケ厳禁

6年前かな、うちの家内が杜氏やってたときに福島で一番辛いぞってのを出したんです。一番辛口のお酒なので「いち」

これはロックで飲むのがおすすめだから「ロック推奨燗ツケ厳禁」って書きました。結構つくり方難しくて、限界まで発酵続けさせて、ぎりぎりのところで味を残すんで、大吟醸より難しいんですよ

SF研究会に入ってましたから

最近「シン・ウルトラマン」観に行ったんです

よくできてますね、いいと思いますよ

SFとかミステリーは昔から好きでね、「DUNE/砂の惑星」も観ました。大学時代はSF研究会に入ってましたから。研究会で何するかっていうと、課題作品を決めて、読み合わせして、意見交換するんですよ、「ここに伏線あった」みたいな

最古の桜は福島に

この開成山の桜が日本最古のソメイヨシノなんです

開成社っていう開拓会社が明治11年に植えたんですけど、うちの先祖がその開成社の創設メンバーなんですよ

この辺一帯、全部桜ですからね。外から来る人には「酒と桜がすごい」って言われるんです。住んでる方は当たり前と思ってっけど

プロフィール

笹の川酒造 / 蔵元十代目

山口 哲蔵(やまぐち てつぞう)

1765年創業の「笹の川酒造」10代目蔵元。

安積町(現郡山)で育ち、大学進学で上京。

卒業後、家業に入る。

2015年、創業250周年を迎えると同時に「哲蔵」を襲名。

福島で一番辛口の日本酒「いち」やウイスキーの製造など新製品開発にも取り組み、

代々受け継ぐフロンティアスピリットを発揮している。

趣味は読書。好きなジャンルはSF、ミステリー。

山口 哲蔵さんの商品

通常価格
¥3,750(税込、送料込)
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(税込、送料込)
販売価格
¥3,750(税込、送料込)

笹の川 純米酒・吟醸酒セット

精米歩合60%の五百万石を原料米に、丹念に醸した純米酒と福島県オリジナル酒造好適米「夢の香」を原料米として福島の酵母で丁寧に醸した吟醸酒のセットです。

◯内容量

笹の川 純米酒:720ml 笹の川 吟醸酒:720ml

◯お届けまでの目安

ご注文から7日間程度

◯お届け方法

常温便

◯お召し上がり方

純米酒 柔らかい飲み口は食事との相性抜群。ぬる燗がおすすめ。 吟醸酒 スッキリと品の良い穏やかな香り。冷酒がおすすめ。

◯7大アレルゲン

なし

◯賞味期限

製造日より365日

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通常価格
¥5,675(税込、送料込)
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(税込、送料込)
販売価格
¥5,675(税込、送料込)

笹の川 福島一辛口いち&山桜黒ラベルセット

糖を極限まで純粋に醗酵させて生まれた旨味のある福島県内で一番辛口の日本酒と安積蒸溜所原酒を含む複数の厳選したモルトとグレーンを絶妙にブレンドしたブレンデッドウイスキーの人気セットです。

◯内容量

福島一辛口いち:720ml ブレンデッドウイスキー山桜黒ラベル:700ml

◯お届けまでの目安

ご注文から7日間程度

◯お届け方法

常温便

◯お召し上がり方

福島一辛口いち ロックやソーダ割がおすすめ ブレンデッドウイスキー山桜黒ラベル ロックやハイボール、水割り 等 様々な飲み方でお楽しみください

◯7大アレルゲン

なし

◯賞味期限

製造日より365日

ご注意点

  • やわらかい標品なので、傾けたりしないでください。
  • 開封後は、早めにお召し上がりください。
  • まれに、キャップ等に焼き焦げが付着している場合があります。
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