醸造・蒸留家
地元只見町産の酒米で焼酎をつくる合同会社ねっかの代表。郡山で生まれ育ち、大学卒業後は建築の道に。結婚を機に南会津に移住し、酒蔵「花泉」で酒造りに携わる。2016年、只見の米農家仲間とともに酒蔵を立ち上げる。ねっかとは福島の方言「ねっかさすけねえ(全然大丈夫の意)」に由来。
焼酎ならいけるかも
日本酒の酒造免許を取るのは難しいんですけど
焼酎ならいけるかもというのがわかって、それが特産品焼酎免許っていう、2005年に規制緩和された酒造免許があって
普通の焼酎の免許とは違って、特産品を半分以上使うこと、10キロリッター以上製造すること、とか条件がいろいろあるんですけど
只見の米を特産品として焼酎の免許を取ったんです
前代未聞の沸点30℃
蒸留する時に真空にして沸点を下げるんですよ
すると原料の雑味の抽出を抑えられてすっきりした焼酎ができるんです
通常は低くて沸点40℃が限界、でもうちは吟醸香を取りたいので沸点を30℃にしてます
これは誰もやってなかったんですけど、やってみたらうまくいって
綺麗な日本酒の香りのする焼酎が生まれたんです
40歳で100m 12秒7
学生時代は陸上部で長距離やってて、国体の強化選手にも選ばれたんです。でも練習しすぎて膝壊しちゃって
今も子どもと大会出たりするんですけど、40歳の時に田島の陸上大会で100m、12秒7の記録持ってます。今は100m走るとマラソン走ってるみたいな感覚ですけどね、ははは
天国と地獄
酒蔵に入る瞬間
だいたい一番乗りで会社に来てるんですけど
朝一番に蔵に入る瞬間の香りがすごい好きで、ああ、酒造っててよかったな、と感じるんです
1日のうちで一番最高な時間なんですけど、それが二日酔いだと一番最悪な時間に変わります、ふふふふ
酒とスノボに誘われて
郡山で生まれ育って、大学卒業した後は
ものづくりしたくて建築に進んで現場監督やったんですけど
監督って釘打てないし、実際にモノつくれないんですよ
もう少し手応えあるものづくりやりたいな、と思ってた時、
妻が旧南郷村の出身で、当時、叔父が「花泉」っていう
酒蔵の社長をやってて声かけてもらったんです
これは酒飲めるし、スノボもできるぞって
移住することに決めまして
酒蔵ではボトリングとか下働きから始まって
杜氏仕事まで全部経験させてもらいました
聖火ランナーやったんですよ
東京オリンピックの聖火ランナーやったんですよ
火ついてるので
トーチはあごより下に降ろしちゃいけないんですよね
こうトーチを挙げて、こっちで手を振る
で、笑顔じゃないといけないんですよ、笑顔で200m
走り終わってから、ランナー専用のバスに乗って
みなさん「あっという間でした」とか
気の効いたコメントしてたんですけど
私だけ「笑顔で200mは意外と辛かったです」
って言ったら笑いが起こりました
※冬は除雪
酒蔵立ち上げ
構想二ヶ月
酒蔵立ち上げ
構想二ヶ月
ねっかは5年前に設立した会社で
100%只見町産の酒米でつくる米焼酎がメインの商品です
酒米農家さんと話してて酒蔵やれないかって話が挙がったのが
2016年の2月、それから4月にはやろうって決めて
走り出したんですけど、焼酎の酒造免許の条件は厳しくて
製造始める前に、まず建物設備が必要、
10キロリッター分の販売契約が必要
あとは試作ができないんですよ
免許ない状態でお酒つくると密造になっちゃうので
だから全部想像で準備したんです
昼休みにスノーボード
昼休みにスノーボード
冬は、この南郷スキー場でスノーボードしてます
昼休みにひと滑りして、また戻って仕事
お昼ごはんはリフトの上でおにぎり食べてます
リフトが遅いスキー場なので、ははは
大学からやってるので、スノーボード歴はもう長いですね
いまだにキッカーっていうジャンプ台で滑ってて
でも、スキーは滑れないんですよ
右足と左足が違う方向に進むのがわからない
キリンだけど
アサヒが出る店
キリンだけど
アサヒが出る店
ここは行きつけの飲み屋で「希林(きりん)」
家から徒歩3分で、だいたいご飯食べた後はここに来てますね
私の席は左から二つ目のここ
このマスターが偏屈で、ははは
メニューはないし、フランスとイタリアの看板出てるし
希林(きりん)なのにビールはアサヒだし
でも、美味しいんですよね
東京で飲食店やってる友だちも、
わざわざここに来るために遊びにくるくらい
奥会津蒸溜所
こっちが蒸溜所です
もとは農作業小屋だったんですけど、自分たちで直して醸造と蒸留する場所にして
まずここで仕込みをして。これホーローのタンクです、見てください発酵してるのわかります?これが3日後にはとろっとしたもろみになります、それを絞れば日本酒になって、絞らずにこっちの蒸留器で蒸留すると焼酎になるんです
奥会津蒸溜所
電話に出たら
いきなり「ほんじゃがや」
雨樋がない、車庫がでかい
こっちに移住して驚いたことです、雪深くて3mくらい雪積りますから
あと、インターフォンがないのにも驚いた
「はいっぞお」で土間まで入って来ますから
電話出るといきなり「ほんじゃがや」って用件から話し始めるし、まあ、みんなが知り合いですね、車ですれ違う時も挨拶したりね
電話に出たら
いきなり「ほんじゃがや」
ねっか構想が
できるまで
私、南会津の酒蔵で16年間酒造りやってたんですけど、その頃に、農家さんたちから酒蔵つくりたいって話が来たんですよ
なんで酒蔵つくるのかっていうと
この辺、高齢化が進んで、田んぼ続けられない農家さんから、若手の農家さんに「田んぼの面倒見て」って話がくるんです
若手農家さんとしては、面積増えるとヒトも機械も足りなくなるし、どうしようって考えたんですね
そこで、コシヒカリとか食用米と収穫時期をずらして酒米をつくればヒトも機械も同じでできるんじゃないかと
ところが、酒米は売り先がないんですよ、酒蔵しか。それで酒蔵をつくろうということになって、ねっかの構想ができてきたんです
終わりなき
熟成の世界
日本酒は絞った瞬間から劣化が始まるんですけど、焼酎って寝かせると価値が上がるんですよ。言わば将来世代に資産として残せるんですよね、次の世代につなげられる
ここは樽ですけど、ホーロータンクか瓷か、何年寝かせるか、どうブレンドするかで全部味変わってくる。終わりがない世界なんです
これ匂い嗅いでみてください、ウイスキーみたいなピートの香りするでしょう?
アマローネのワイン樽で寝かせて、モルティングしなくてもピートの味が出るんですよ、面白いでしょう?
これはシナモンで、こっちはカルダモン、焼酎にそのまま漬け込むとこういうこともできるんです
できること多すぎで困ってますけど
あそこの岩山、はやぶさ住んでる
あそこの岩山、はやぶさがつがいで住んでて
見えますか?観音様みたいな岩山。はやぶさって雀を追い払う益鳥なんですよ、雀って田んぼの米を食べるので
なので、うちのロゴは隼。それに田んぼもお酒も水が大事なので水のモチーフを組み合わせてデザインしてます
天文少年だったんで
小学校5年生の時にちょうどハレー彗星がきたんです
つくば万博があったり、宇宙への興味関心が世の中的にも高まって、ハレー彗星が近づくと空気がなくなる、とか噂が回ったり
小学6年の頃までに県立図書館とか市立図書館の専門誌を意味もわからず片っ端から読んで、ロケット工学いいなあ、と思ってました
酒はほぼ毎日
20歳の頃がピークかな
最近はだいぶ飲む量、減りましたけど
昔は2升までは普通に飲めましたから、20歳の時が一番飲めたんじゃないですかね、お酒飲めるようになって最初がピーク、ははははは
好きなのはウイスキーで昔は毎月一回、ニッカの会ってやってたんですよ、それが今は、ねっかになってます、ははははは
プロフィール
ねっか / 醸造・蒸留家
脇坂 斉弘(わきざか よしひろ)
只見町で地元の酒米で焼酎をつくる
合同会社ねっかの代表。
郡山で生まれ育ち、大学卒業後は建築の道に。
結婚を機に南会津に移住し、酒蔵「花泉」で酒造りに携わる。
2016年、只見の米農家仲間とともに酒蔵を立ち上げる。
ねっかとは福島の方言
「ねっかさすけねえ(=全然大丈夫の意)」に由来。
脇坂 斉弘さんの商品
- 通常価格
- ¥5,400(税込、送料込)
- 通常価格
-
(税込、送料込) - 販売価格
- ¥5,400(税込、送料込)
- 単価
- (税込、送料込) あたり
ねっかSpecialEdition 2本セット
豊かな森林と清流に囲まれのどかな田園風景が広がる自然首都只見。
先祖伝来の土地を守り続け、次世代につなぐ。そんな理想と想いが4人の米農家と1人の醸造技術者を出会わせ、2017年4月に米焼酎「ねっか」が生まれました。
SPECIALEDITIONは、私たちの想いの集大成です。
自分たち育てた酒米のみ使用し、日本酒の醸造技術を土台に生まれた酵母で醸す。芳醇な吟醸香と深い味わいの唯一無二の米焼酎です。私たちの想いと共に、只見の田園風景を思い浮かべながら味わいください。
受賞歴
KuraMaster(フランス)2021 金賞受賞
TWSC(東京)2021 銅賞受賞
◯内容量
ねっかSpecialEdition:720ml×2本
◯お届けまでの目安
ご注文から3日間程度
◯お届け方法
常温便
◯7大アレルゲン
なし