日乃出屋物産店

和菓子職人

福地 顕
ふくち あきら

猪苗代町の中ノ沢温泉街にある和菓子屋兼土産物屋、日乃出屋の3代目。高校卒業後、製菓専門学校で和菓子づくりを学び23歳で家業に入る。30歳の時に改良したこだわりのあんこを使った「天ぷらまんじゅう」は絶品。2男2女の父で、趣味はウェイクボード。

#075
福地 顕
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3000個を揚げまくり

紅葉シーズンの10月は土日で3000個とか

この揚げ場で、揚げまくりです、ははは

朝6時からもうずうっと揚げてるだけ。3000個揚げんのって大変ですよ。サクッと揚がるように粉もブレンドして、分量もきちんと計って

やっぱりね、おいしくないとお客さん来なくなっちゃうから

結局、修行は大事

いや、あのね、自分で言うのもあれなんですけど、私、手先が器用でね

製菓学校時代、課題が出されてお菓子つくって、出来栄えがいいのは写真撮られるんです。だいたい僕の作品なんですよ

修行しなくてもいけるかな?って甘く考えちゃったんですね...基礎ができてないから帰ってきてから地獄でしたよ。結局修業は大事(笑)

娘とだし巻きたまごの研究

今年の夏休みは小学校6年生の娘にだし巻き卵を教えました

だし巻き卵って卵とだしのバランスが悪いと柔らかくて巻けないんですよ。だから何ccがいいのかを一緒に調べました

一番バランスがよかったのは卵3個に対して40cc

なんでもすぐ研究する。オタクなんですよ


足湯入っていきますか?

ここの万葉亭さん中ノ沢温泉で一番いいお宿です

折角なんで足湯入っていきますか?

あのー、単泉から出る湯量だと中ノ沢温泉は日本一なんですよ

なかなか知られてないんですけど、お湯としては最高

はっきり言って、ここの温泉は入ったほうがいいですよ

三年越しでたこ坊主モナカ

うちはもともとお土産屋さんだったんです

お土産屋さんやりながら団子とかも売ってた

だからうちの社名は「日乃出家物産店」なんです


これは中ノ沢温泉発祥の伝統工芸品「たこ坊主」

ここら辺でしかつくってない目の周りが赤いこけしです

このたこ坊主をつくってる工人さんたちも年々減少してて

伝統を残すために、俺にできることはなんだろう?って

それで、三年かけてこけしモナカつくりました

ウェイクボードを

見せるだけのデートです

猪苗代湖のマリーナに東京からバイトに来てた子がいて

その子の友達が今の嫁さん

私も当時はウェイクボードの全日本の選手で

もっと痩せてて腹筋もバキバキでしたから


見たこともないような技を目の前でやって

かっこいいだろう?って見せてたわけです(笑)

それで付き合うようになって

デートはだいたいウェイクボードなんですけど

彼女はウェイクボードしないので

私がずっと見せてるだけでした、はははは

無一文でラスベガス

高校卒業して東京の製菓学校に行ったんですけど

ディスコでバイトしてたら、当時の上司に誘われて

ニューヨークのディスコでアーティストを発掘する

みたいなのがあって、その視察ってことでアメリカに行ったんです


で、ニューヨークでですね

荷物全部盗まれて、はははは

たまたまカードだけはポケットに入ってたから

ラスベガスに行って勝負した、ははは

けど負けちゃって、もうこういうのは終わりかなと思って

半年ぐらいして中ノ沢に帰ってきました

05:50
起床
06:10
子どもを駅まで送る
07:00
作業場で仕事スタート
09:00
開店
10:30
朝食・休憩
11:00
作業場であんこ、まんじゅうの仕込み
14:00
昼食
※隙間を見つけて食べる
14:30
再び作業場で仕込み
17:00
閉店
19:30
子どものお迎え
20:30
夕食
21:00
再び作業場で仕込み
22:00
終業
※ビーズクッションでぐったり
22:30
お風呂
23:00
韓国ドラマを観る
24:00
就寝
ある一日のスケジュール
One day's schedule

知らないと

しいたけの天ぷらと間違える

知らないと

しいたけの天ぷらと間違える

うちの母が会津の和菓子屋の娘で

会津の郷土料理に「天ぷらまんじゅう」ってあるんですよ

冠婚葬祭でよく出るんですけど、デザートとかじゃないんです

海老とか、ほかの天ぷらと一緒に盛られて出てくる

だから、関東の人はしいたけの天ぷらと間違えますね

おいおい、おかしいぞ。甘いぞ、このしいたけはっていう(笑)


うちは元々まんじゅう、つくってたんですけど

ある時お客さんに「天ぷらにしたら?」って言われて

店で売り出してみたんです、そしたら人気んなったんです

おいしいあんこ

つくるしかない

おいしいあんこ

つくるしかない

観光地のお店がどんどん潰れていくの見て

あ、これはちょっとやばいなと危機感を覚えまして

で、わざわざこの店に来てもらうにはどうしたらいいかって

考えてた時に、ある和菓子屋さんの大福を食べたんです

そしたら、おいしくて、衝撃受けて


もうやっぱりおいしいものをつくるしかない!って思って

それで結婚を機に、勝負に出たんです

製菓機械って高いんですけど、思いきって設備投資して

でも、本当にあんこが売れるのか?って不安で

胃潰瘍になりましたよ(笑)

あの時のブランデーケーキ

あの時のブランデーケーキ

私たちが結婚した時、引き出物が

ブランデーケーキだったんですけど

うちのお店で洋菓子を出してみようって話があがって

初めは「和菓子屋が洋菓子なんて出せるか!」

って言ってたんだけど、嫁さんに説得されて

じゃあブランデーケーキならやってもいいかなって


当時、引き出物つくってもらったのが鈴芳パンさんってところで

そこでつくり方を教えてもらいました

実は鈴芳パンはお店閉めちゃうんですよ

だからうちでレシピを残せたのは良かったかなって

笹団子の笹を採りに

昔うちで笹団子つくってた頃は、その辺の笹採りに行くの手伝ってました

大変で仕方なかったですよ、夏はずーっと笹採りばっかですから

笹って冷凍できるんですよ。それを水につけて洗って団子を包んで茹でて販売するんです。笹って茹でるとすごい匂いがするんです

配達の時に乗るハイエースの中、その匂いが充満してて、すごいイヤでした(笑)

笹団子の笹を採りに

熊がカレー食べてたらしいですよ

このあたり熊出るんですよ

小学校とかで配られるプリントのお知らせは「不審者が出た」とかじゃなくて

「熊が出た」から迎えに来てくださいって

去年は1回、うちのすぐ裏で捕まってましたよ

近所の食堂にも1回入ったよね。そこで熊がカレー食ってたって(笑)

熊がカレー食べてたらしいですよ

このあたりの
笹団子はうちが発祥

戦後におじいちゃんが土地を求めて

中ノ沢温泉で豆腐屋を始めたんですよ

この辺は湯治場で、自分たちで野菜や肉を

持ってきて自炊する旅館ばっかりだったんで

旅館のお客さんに豆腐を売っていたんです

でも団体客が多くなって豆腐が売れなくなって

昭和34年のスカイライン開通の時にですね

父が笹団子を始めたと。なんで笹団子だったのかはよくわからない(笑)

でもこれが一世を風靡したんですよ、お店がここまで大きくなったのは笹団子があったから

そのうち中ノ沢に笹団子屋がバーっと

広がりまして。この辺の笹団子はうちが発祥

多いときは7軒ぐらいありましたけど

今やってるのは3軒かな

でもうちはもう今、笹団子つくってない

発祥だけどやめてしまった、はははは

ウェイクボード
全日本3位

こっちに帰ってきたら何もやることがなくて

スノーボード始めて大会に出てたら、猪苗代湖のマリーナの知り合いに

「ウェイクボードの選手やんない?」みたいなことを言われたんですね

それからウェイボード始めて、一応、全日本の

30歳以上の部で3位になってます

よし次は世界大会に行ける!つって喜んでたら

ちょうど9.11のテロ事件があって

泣く泣く俺の世界進出はなくなりました

今はウェイクボードじゃなくて

ウェイクサーフィンやってます

歳とったら怪我するのイヤだし

飛んだり跳ねたり回ったりするのは

ちょっときついんで


こしあんは80メッシュがベスト

これ網になってて、機械に入れるとくるくるくるっと回ってあんこが漉せるんです。これが80メッシュ

普通はもう少し荒くて60か70ぐらいかな。そうするとやっぱ口どけが良くない。90メッシュも使ったんだけど、今度は薄くなりすぎて味がイマイチ。だから、うちのこしあんは80メッシュ。これがベストです

店から8km先の信号

うちの店出てからずーっと信号ないんですよ

一番初めに出てくる信号がここ、うちから8km先なんですよ

うちの子どもたちの通った小学校と中学校が近くにあって

前はそこに最初のコンビニがあったんですけど、なくなっちゃって

今は12km行かないとコンビニがない

嫁入り道具はブルドーザー

このブルドーザー、うちの嫁さんが東京から嫁いできた時の嫁入り道具です。本当ですよ

お義父さんが、こんな雪の多いところに嫁に行ったらば、娘がかわいそうだっつって、娘が雪かきしなくていいようにブルドーザーくれたんです

プロフィール

日之出屋物産 / 和菓子職人

福地 顕(ふくち あきら)

猪苗代町の中ノ沢温泉街にある

和菓子屋兼土産物屋、日乃出屋の3代目。

高校卒業後、製菓専門学校で和菓子づくりを学び23歳で家業に入る。

30歳の時に改良したこだわりのあんこを使った「天ぷらまんじゅう」は絶品。

2男2女の父で、趣味はウェイクボード。

福地 顕さんの商品

通常価格
¥4,510(税込、送料込)
通常価格
(税込、送料込)
販売価格
¥4,510(税込、送料込)

懐かしのブランデーケーキセット

かつて猪苗代町で「マッチ箱」と呼ばれ親しまれた「沼尻軽便(けいべん)鉄道」が、ヒノデヤのブランデーケーキでよみがえりました。町ブランド米「いなわしろ天のつぶ」の米粉を入れ、ふんわりしっとり焼き上げたあとブランデーを染み込ませ、美味しく仕上げました。町とゆかりの深いガーナ産カカオマスを使用したチョコレート味のブランデーケーキとのセットです。

◯内容量

懐かしのブランデーケーキ(1本)/懐かしのブランデーケーキチョコレート(1本)

◯お届けまでの目安

ご注文から7日間程度

◯お届け方法

常温便

◯お召し召し上がり方

ナイフなどでカットしてお召し上がりください。冷蔵庫で冷やすと、より美味しくお召し上がりいただけます。

◯7大アレルゲン

小麦、卵、乳

◯賞味期限

出荷日より 90日

ご注意点

  • 洋酒を使用しておりますので、お子様やお酒の弱い方、妊娠・授乳中の方、運転時などはお控えください。
  • 品質保持のため、脱酸素剤を使用しております。袋を開封すると脱酸素剤が一時的に熱くなることがありますのでご注意ください。
  • 賞味期限は未開封状態を前提としております。開封後は、冷蔵庫に入れ賞味期限に関わらずお早めにお召し上がりください。 
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