
染織物づくり
染織工房おりをり主宰。和洋裁の専門学校の研修で訪れた山形・米沢の機屋「新田」で機織りに魅了され、卒業後そのまま弟子入り。1999年自宅を工房に改装し染織を始め、徐々に養蚕、糸紡ぎ、草木染も行うように。行きつけのお店は「焼鳥 絶好鳥」。

最初は気持ち悪かったけど
ここが養蚕部屋。これはまだ全然ちっちゃい子どもだね
今日でえーと14日目ぐらい
最初はお蚕さん、気持ち悪かった。どしゃーっと増えて、ワシャワシャしててね(笑)ところが3年目からね、愛おしくなっちゃって
今じゃ終わると寂しくなって、またつい飼っちゃうのよね




20個は編んだんじゃない?
専門学校行ってる時は、あのー、スキークラブに入ってましたよね
スポーツ大好き。
その頃から手仕事も好きでね、お友だちにマフラー編んであげたりとか
スキークラブのメンバーにニット帽編んだりしてお小遣い稼ぎしてた
えー、何個ぐらいだろう。20個ぐらいは編んだんじゃない?




「湯あがり」が一番強い
この扇風機もここにあったの
そのさ、面白いんだよ。スイッチが1、2、3とかじゃなくて
3段階で「やすらぎ」「いこい」「湯あがり」っていう名前なの
で、「湯あがり」が一番強い、はははは
なんで湯上がりが一番強いんだかね




歩いて160歩の温泉
家に帰ったら夕食と晩酌。ふふふ、ま、生ビールに焼酎2杯ぐらいか
で、温泉行くんですね。あのね、うちから160歩なのよ
いちばん近い大門の湯ってのはね、横綱級の熱さなの
あとは220歩とか、もう近くに温泉がいっぱいある
9時ぐらいの、人が少なくなった時間に行くことが多いね




蚕から着物まで全て見られる
蚕を育てていると命の大切さを感じて
これもう伝えなくちゃいけないと思って
今まで千五百人ぐらいの子どもたちに
養蚕の体験と糸繰りなんかを教えてきました
そこの白い糸は、子どもたちが糸繰りした糸
これで、打ち掛けをつくろうと思ってるの
蚕育てるだけじゃなく、それが糸になって
布になって着るものになるまで見るとね
どういうふうに今着てるものができてるか
わかるのよね
テイクフリーの畑
ここの畑ね、ネギがいっぱいできるの
お昼時にお客さん来たら
ネギたくさん獲って召し上がっていただくの
でもね、実はうちの畑じゃないのよ(笑)
好きに食べていいよって言われてんの
なんかね、うちの分も
つくってくれてるみたい
そして、桑畑があの山の上にあんのよ。
見えます?見事にきれいなの、桑畑って
※蚕沙
※煮出したり、藍の発酵
※160歩で大門の湯


これだ!と思って
弟子入りしました
これだ!と思って
弟子入りしました
和洋裁の専門学校の研修旅行で
米沢の機屋さんに行ったんですね
新田かつさんって80歳ぐらいの師匠が機織りしてて
その姿勢や雰囲気が格好良くて
その時にもう、わっ、これだ、と思ってね
学校卒業してすぐ弟子入りしました
弟子入りの時は緊張したわ
広い座敷で正座して。足しびれちゃって
絶対立てないって考えながら必死にお話しして、ははは
でも無事弟子にしてもらえました
蚕は
捨てるところないのよ
蚕は
捨てるところないのよ
真綿を広げてみましょう。はい、すごーく伸びるでしょ
しかもフワフワで、とっても軽いの
繭糸一本っていうのはもう目に見えないぐらい細い
繭一粒で、千三百から千五百メートルある
ということは、繭たった三粒で
富士山より高いぐらいの長さの糸がとれる
シルク化粧水とかシルク石鹸も商品化したし
蚕の糞は蚕糞茶ってお茶になるのよ
蚕はすべて使える。捨てるところがない
こんなに時代に合ったものないんじゃないかっていうね
蔵から救出した織機
蔵から救出した織機
最初の織り機は、修業終わる時に
両親が設えてくれたの。機屋さんにお願いして
今も大事にとってます
織り機って全部違うんですよ
今はおっきいのだけで5つありますね
これは、80年、90年前の昔ながらの織り機
蔵を壊すって時、蔵の中から出てきて
「もし要るんだったら」と言われて
傾いてる蔵から命がけでズルズルズルズル…
そして洗って磨いて組み立てたのがこれ
この階段
大阪城って呼ばれてんの
ここ、1階が工房で、2階はゲストハウスになってて
階段すごい急勾配でしょ。大阪城って言ってんの(笑)
1階で囲炉裏囲んで一杯やったり、好きなとこで朝ごはん食べたり
楽しいよ。いつでも泊まりにきて、体験してください
この階段
大阪城って呼ばれてんの
ここにあるもの
みーんな頂き物
ここにあるものはね、みーんな頂き物です
昔のものを大切にしたいって思ってたら、なぜかいろんな人が持ってきてくれる
あ、買ったものひとつだけあった。壁に掛かってる扇風機
それはね、買ったの。2400円だか2800円だかで買ったのよ
ここにあるもの
みーんな頂き物
横山さーん!いらっしゃる?
横山さーん、こんにちは、いらっしゃる?
ここのご主人はアケビのツル使って、アケビ細工でカゴとかつくってるの
いっぱいつくったけどみんな売れちゃって
私なんか2年前に予約したけど
まだできてないのよ。2年待ちなの
奥さまは縫製が上手で、売ってるお洋服は
全部手づくり。手間暇かかってるものばっかり
ご近所のみなさんがね、本当に良くしてくれて
あれもこれもって助けてくださってね
阿部さーん、いらっしゃる?
阿部さんは農家さん。ナシ畑にモモ畑にブドウ
いろんなとこで大きくやってるよ
うちはいっぱいいろんな人が来るじゃん
そうするとコンテナいっぱいに
「みんなに食べさして」って持ってきてくれる
糸を紡いでいたら
あ、蚕からだわって
専門では和裁を学んで、そのあと織物をやって
そうすると今度は糸を紡ぎたいわって思って
で、糸を紡いでたら、あ、これは蚕からだわって、どんどん遡ってって、ははは
蚕育てて真綿を糸にする
そして糸を染めてから、今度は織物にする
ここまでが一連です
ずっと養蚕と草木染めと織物をやってきたんですね
それと、私の仕事は
織物をつくることだけじゃなくて
手仕事の楽しさとか大切さを伝えること
あとは、福島の養蚕シルクの歴史を
皆さんにお伝えするっていう
ことでもあるんです
初孫をくるんでやりたい
蚕を育てていると命の大切さを感じて
これもう伝えなくちゃいけないと思って
今まで千五百人ぐらいの子どもたちに
養蚕の体験と糸繰りなんかを教えてきました
そこの白い糸は、子どもたちが糸繰りした糸
これで、打ち掛けをつくろうと思ってるの
蚕育てるだけじゃなく、それが糸になって
布になって着るものになるまで見るとね
どういうふうに今着てるものができてるか
わかるのよね
独身寮のオアシスだった
コインランドリーの待合室に喫茶店みたいなとこがあって
そこでバイトしてたの、独身寮の近くでね
そこに亡くなった主人が来て、知り合ったの。パスタ出すとね「美佐子さん、おいしいよ」って全部食べてくれて。でも、おいしいわけないのよ!3日前につくり方覚えたパスタだから、はははははは
きょうだいいると
いいと思うよ
子どもは4人いて。長男、次男、長女、次女。
みんな、仲いい。きょうだい仲良くが一番いいからね。
きょうだいで助け合うのがさ、親の願いだわ。楽しいことは4倍、つらいことは4分の1みたいな。きょうだいいるといいと思うよ
ここで朝食するの
疲れるとここに座って、はーってなる。最高よ、これ
座ると疲れがとれる。風が違うでしょ、風が
ここでコーヒー飲むとおいしいの。早朝5時ぐらいに来たら、まずここに座る。テーブルをここに持ってきて、みんなで朝食するの
プロフィール

染織工房おりをり / 染織物づくり
鈴木 美佐子(すずき みさこ)
染織工房おりをり主宰。
和洋裁の専門学校の研修で訪れた
山形・米沢の機屋「新田」で機織りに魅了され、
卒業後そのまま弟子入り。
1999年自宅を工房に改装し染織を始め、
徐々に養蚕、糸紡ぎ、草木染も行うように。
行きつけのお店は「焼鳥 絶好鳥」。


